不審者 事案


    1: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:25:19.169 ID:NaZQ1txX0

    男「坊や」

    少年「なに、おじさん」

    男「おじ……! 俺はまだお兄さんだ」

    少年「どっちでもいいよ。なにか用?」

    男「俺は……未来のお前だ」

    少年「え!? ウソだぁ!」

    男(もちろんウソだ)




    2: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:25:42.810 ID:WTMQGGV50




    3: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:26:08.754 ID:pK/BrkZDd

    事案



Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
    4: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:26:30.560 ID:p969D69q0

    no title


    5: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:26:38.970 ID:gQY2rQk5a

    子供に現実の厳しさを教える必要悪


    7: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:28:21.082 ID:NaZQ1txX0

    男「俺は未来から、過去の自分に会いに来たんだよ」

    少年「SFじゃあるまいし、ありえないよそんなこと!」

    男「よく見てごらん? 俺の顔を……」

    少年「ボクに……似てる」

    男「だろう?」

    男(似てるのは当たり前だ。俺が自分と似てる子供を選んだんだから)



    8: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:29:18.045 ID:PAjJO0Uwa

    ◆概要:女子中学生がクラブ活動から帰宅途中、徒歩で近づいて来た女から

    「全部自分に返ってくるんやで」

    等と声を掛けられ、顔を1回平手打ちされた。

    ◆女の特徴:50歳位



    10: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:31:22.863 ID:NaZQ1txX0

    少年「でも……でも信じられない!」

    男「だったら君のことを色々と当ててあげよう」

    少年「やってみてよ!」

    男「そうだな。まず……君は右利きだろう?」

    少年「な、なんで分かったの!」

    男「それと初恋は……幼稚園の時だ」

    少年「当たってる!」

    男「トドメに……野菜があまり好きじゃない」

    少年「その通り!」

    男「お兄さんには君のことがぜーんぶ分かるんだよ」

    少年「すごいや! ボク信じるよ! あなたが未来の自分だって!」

    男(多くの子供に当てはまりそうなことを、適当にいっただけだっての)

    男(たとえ外れてても自信満々にいえば、“そうだったかも”と思っちゃうしな)



    11: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:34:12.449 ID:NaZQ1txX0

    少年「それで……それで」

    男「ん?」

    少年「ボクは将来どうなるの?」

    男「知りたいかい?」

    少年「うん! 知りたい!」

    男「分かった……教えてやろう」

    少年「ワクワクしてきた!」

    男(さぁて、その希望に満ちた瞳を……無惨に打ち砕いてやるか!)



    12: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:37:13.238 ID:NaZQ1txX0

    男「まず、中学に上がった俺は……」

    少年「俺は?」

    男「壮絶ないじめを受ける」

    少年「え……」

    男「殴る蹴るのような直接的なものじゃなく、持ち物隠しや無視されるなどの陰湿ないじめだ」

    男「だから誰にも気づかれず、助けてもらえず……苦しい三年間を過ごす」

    少年「そ、そんな……」



    13: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:41:15.317 ID:NaZQ1txX0

    男「なんとか中学を乗り越えた俺だったが……」

    少年「そうだよ、高校に入っちゃえば……」

    男「高校はもっと最悪だった」

    少年「ど、どうして?」

    男「そんないじめにあう日々じゃまともに勉強できるはずもなく……俺は高校受験を見事に失敗する」

    男「入れたのは……底辺のヤンキー校だった」

    少年「やんきい……?」

    男「不良のことだ」



    14: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:43:25.929 ID:OE2+y60m0

    少年「ふりょう……?」


    15: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:44:14.313 ID:NaZQ1txX0

    男「高校では殴る蹴るは当たり前、毎日のようにパシリをやらされ」

    男「万引きを強要されたこともあった……」

    少年「ひどい……」

    男「ある日、ナイフ突きつけられて万引きやれといわれて店の人に捕まって」

    男「母さんが店まで謝りに来た時のやるせなさ、今でも忘れられないよ」

    男「本当に情けなくて、申し訳なかった……」

    少年「……」



    17: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:47:15.990 ID:NaZQ1txX0

    男「なんとか大学に入れば、と思ったが大学受験も同じく失敗」

    男「一浪した末、誰も知らないような三流大学に入学する」

    男「学部もテキトーだ。将来の夢を持つ余裕なんかなかったからな」

    少年「でも……でも!」

    少年「大学って楽しいところなんでしょ!? 学校の先生がいってたもん!」

    男「普通ならな。だが……」



    18: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:49:27.968 ID:3ScskxtZ0

    俺は小学校の時からいじめられてたけどな
    男はまだ幸せな方だ



    19: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:50:31.830 ID:NaZQ1txX0

    男「友達はできないし、いつも講義は一人ぼっち。学食も一人で食べてた」

    男「俺を待ってたのは寂しい学生生活だった……」

    少年「そんな……」

    男「だが、俺はなんとか交友関係を広げようとある料理サークルに入った!」

    男「料理サークルなら和気あいあいとしてそうだし、彼女ができるかもという下心もあった」

    少年「たしかに……で、どうなったの?」



    20: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:53:35.288 ID:NaZQ1txX0

    男「その料理サークル、とんでもなく体育会系なサークルでな」

    少年「体育……? 運動するってこと?」

    男「やたらルールやら上下関係やらが厳しいサークルってこと」

    男「実態は料理サークルというより、アウトドアサークルだったし」

    男「休みの日は毎回、どこぞの山やら海やらに連れてかれた」

    男「しかも下っ端は上から命令されて、荷物運んだり買い物したりの使い走りだ。なんも楽しくない」

    少年「だけど、それなら上の学年になれば王様じゃない!」

    男「残念ながら俺は後輩からも舐められて、四年間いいように使われてたよ」

    男「料理のスキルなんて全然身につかなかったし、本当に無駄だった……」

    少年「……」



    21: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:55:10.025 ID:jxpsHjUbr

    いいように料理されたと


    22: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:56:25.550 ID:NaZQ1txX0

    男「さて、いよいよ就職だ」

    男「ここまでくれば、俺がどういう会社に入ったか想像つくだろう?」

    少年「ひどい会社だったの?」

    男「その通り。絵に描いたようなブラック企業で、休日出勤やパワハラは当たり前」

    男「散々こき使われた挙げ句、心を病んで、上司のミスを押しつけられて」

    男「懲戒って形で会社を放り出された。おかげで再就職もままならない」

    男「で、ブラブラと昼間から暇を持て余してる……これが未来のお前さ」

    男「どうだ、絶望しただろう!」

    少年「……」



    23: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:57:18.885 ID:3ScskxtZ0

    ハロワ行け


    24: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 18:59:08.397 ID:NaZQ1txX0

    少年「そんなことないよ!」

    男「は?」

    少年「だってそれだけ不幸や上手くいかないことの連続なのに」

    少年「おじ……お兄さんは今もちゃんと生きてるじゃない。それってすごいことだよ!」

    男「はぁ……?」

    少年「もしボクだったら、多分どこかの段階で人生イヤになって自殺してるかもしれないし」

    少年「同じ自分として尊敬するよ!」

    男「おいおい……」



    25: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:00:18.574 ID:mF7evzUa0

    警官に連れて行かれて説教されるだら


    26: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:02:32.918 ID:NaZQ1txX0

    男「尊敬できる要素がどこにあるんだよ?」

    男「俺は人生に負け続けて、最低の人生を送ってるんだぞ? ガッカリだろ」

    少年「最低? どこが?」

    男「へ?」

    少年「ヤケになって人を傷つけて、おまわりさんに捕まったりしてたら流石にガッカリだけど」

    少年「見たところそういうことはしてないみたいだし……」

    少年「お兄さんの人生は最低とは程遠いよ!」

    男(なんなんだこのガキ。ポジティブすぎるだろ。調子狂うわ……)



    27: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:03:56.671 ID:3ScskxtZ0

    俺も調子狂うわ


    28: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:04:39.980 ID:NaZQ1txX0

    男「……ちょっと待ってろ」

    少年「?」

    男「そこの自販機でジュース買ってきてやる」



    男「ほら、飲めよ」

    少年「ありがとう!」



    29: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:07:50.798 ID:NaZQ1txX0

    少年「おいしい!」

    男「そうか」

    少年「……」

    男「……」

    少年「ねえお兄さん……というかボク」

    男「ん?」

    少年「キャッチボールしない?」

    男「……いいぜ」



    30: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:10:09.519 ID:NaZQ1txX0

    少年「それっ!」ポーイッ

    男「よっ!」パシッ

    男「それっ!」ポーイッ

    少年「あっ、どこ投げてんのー。ヘタクソだなぁ」

    男「悪い悪い」

    少年「こっちからいくよー!」ポーイッ

    男「ナイスボール!」パシッ

    男「じゃあ今度は俺の魔球を……」



    31: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:13:20.811 ID:NaZQ1txX0

    少年「あー、楽しかった」

    男「俺もだよ」

    少年「すっかり汗かいちゃった」

    男「じゃあ……アイスでも買いに行くか」

    少年「いいの?」

    男「ああ、それぐらいの金はあるからな」

    少年「やった!」



    33: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:15:05.099 ID:SYXEQmL70

    面白い


    34: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:16:19.388 ID:NaZQ1txX0

    男「うまいか?」

    少年「うん、おいしい!」

    男「……」

    男(さすがに……もう……)

    男「あのさ、坊や」

    少年「なに?」

    男「実は俺は……未来の君なんかじゃないんだ」



    35: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:19:13.468 ID:NaZQ1txX0

    男「俺は……俺の正体は……ただのダメ人間」

    男「君みたいな子供をからかって生きがいを感じる……不審者に過ぎないんだ」

    少年「……」

    少年「知ってたよ、そんなの」

    男「なんだ、知ってたのか……」

    男(そりゃそうだ。こんな賢そうな子が気づかない方がおかしい)



    36: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:23:18.218 ID:NaZQ1txX0

    少年「そうじゃなくて」

    少年「なんでボクがお兄さんのことずっと褒めてたか分かる? 否定しなかったか分かる?」

    男「?」

    少年「自分のことだからだよ。自分の人生なんだから否定したくなかった」 

    男「は?」

    少年「まだ分からない? ……ボクは過去のお前なんだよ!」

    男「なんだって……!?」



    37: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:24:49.284 ID:aOtAilYjp

    男「お前って誰のこと言ってんだクソガキ」


    38: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:27:16.057 ID:NaZQ1txX0

    少年「ボクは不思議な空間に迷い込んだ。そしたら……未来に来ちゃったんだ」

    少年「それで、お兄さん、つまりボク自身に会いにきたってわけ」

    男「ちょっと待て、俺は未来に飛んだことなんてないぞ!」

    少年「本当に? 小学校の頃の記憶なんて、はっきりしないでしょ」

    男「う……たしかに」

    少年「それに、歴史ってのは案外不確かなものだからね」

    少年「ボクがお兄さんと全く同じ経験をしてるか、全く同じ人生を歩むかどうかは分からないよ」

    男(そうかもしれない……)

    男(この子が未来を知ったことで、全力でそれを回避しようとすれば、歴史を変えられるかも……)



    39: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:28:00.367 ID:3Kp++cMEd

    おおお


    41: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:29:32.352 ID:NaZQ1txX0

    男「だったら……頑張れ!」

    男「君ならきっと……俺みたいな負け犬人生を歩まないで済む!」

    少年「未来のボクこそね」

    男「え……」

    少年「せっかく過去の自分に会ったんだからさ。気持ち切り替えて……頑張ってみてよ」

    少年「過去の自分に負けないようにさ」

    男「ああ、そうだな!」



    42: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:32:12.221 ID:NaZQ1txX0

    男「……ありがとう。過去の俺」

    男「俺、やってみるよ。もっとマシな人生歩めるよう……努力してみる!」

    少年「こっちこそありがとう。未来のボク」

    少年「中学でいじめを受けるんなら、それをなんとか乗り切ってみせる!」

    男「できるさ……」

    男「じゃあ、元気でな」

    少年「うん、じゃあね」

    男「うおおおおっ! やるぞーっ!」タタタタタッ…



    43: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:34:16.377 ID:NaZQ1txX0

    少年「……」

    少年「あー、面白かった」

    少年「その辺歩いてる大人に“ボクは過去のお前だ”っていうの楽しいなぁ」







    おわり



    46: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:36:47.086 ID:tumgmNG+0

    いいじゃん


    47: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:37:33.408 ID:jg45DJtE0

    おつおつ


    49: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2021/03/13(土) 19:54:44.786 ID:7G74BfUdr


    男が前向きになってよかった





    ネギ速のおすすめ記事


引用元:https://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1615627519/