1: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:20:36.83 ID:m2PSncDw0.net

    『手紙』


    「お嬢ちゃん、ちょっといいかね」

    帰り道、私は初老の男性に声をかけられた。

    「頼みがあるんだが……いや、決してやましい事では無い」




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    2: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:20:59.86 ID:m2PSncDw0.net

    「この手紙をあちらにいる女性に渡して欲しいんだ」

    男が指差す方向に大きな木があり、その木の側に若い女性が佇んでいました。

    「はあ……」

    なにか渡せない理由でもあるのだろうか、謝礼はするからと強引に手紙を押し付けられ、上手く断る事の出来なかった私は男の手紙を女性に渡す事になりました。



    4: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:21:41.44 ID:m2PSncDw0.net

    「すいませんこれを……」

    手紙を女性に渡そうと声をかけた時、私はハッとした。この女性は生きている人にじゃない。

    「………私に?」

    「は、はい。あちらの男性が貴女にと……」





    5: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:21:54.94 ID:m2PSncDw0.net

    「……あの人はまだ見えていないのに、貴女は見えるのね」

    どういう事だろう?

    「……手紙を広げて貰えないかしら……」

    私は手紙を広げた。

    「……貴女は見ちゃダメよ……」



    7: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:22:29.57 ID:m2PSncDw0.net

    女性は手紙を読み続けた。時折クスクスと笑いながら。
    そして読み終わったのか、男性を見つめて呟きました。

    「……馬鹿な男」

    女性は男性の元に歩いていきました。



    10: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:22:53.84 ID:m2PSncDw0.net

    男性には女性は見えていません。ずっと私の方向をハラハラしながら見つめていましたた。

    「今、近くに行きましたあっ!」

    私は男性に向かって叫びました。何故か伝えなきゃいけない気がして。



    11: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:23:18.92 ID:m2PSncDw0.net

    男性はキョロキョロとあらぬ方向を探していました。

    女性は少し悲しい顔をしましたが、直ぐにっこり笑って男性に口づけをしました。
    そしてそのまま消えていきました。



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    14: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:23:44.93 ID:m2PSncDw0.net

    「いったい、どういう事だったんですか?」

    私の質問に、男性は答えてくれました。

    「あれは木の精と呼ばれる存在です……私の初恋の相手でした」

    男性は恥ずかしそうに、話を続けました。



    15: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:24:05.00 ID:m2PSncDw0.net

    幼い頃、一度だけ出会ったあの女性がいつまでも忘れられなかった事。

    あらゆる修行を行ったものの、才能が無いのか幼いあの日以来一度も姿が見えなかった事。



    16: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:24:22.93 ID:m2PSncDw0.net

    それでもいつかはと、あの木を残す為に、身を粉にして働き、地主に金を支払い続けた事。

    そして……自分の余命が残り僅かだと言う事。



    18: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:24:57.33 ID:m2PSncDw0.net

    「この手紙に私の思いを全て込めました……道行く人に頼みましたが、彼女が見えたのは貴女だけでした」

    男性は深々と頭を私に下げました。

    「いえ……そんな……私は別に大したこと……」

    「これで私に悔いはありませんよ、お嬢ちゃん」

    自分の唇を思い出すように擦りながら、男性はにっこり笑いました。



    19: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:25:19.66 ID:m2PSncDw0.net

    「あ……」

    「インチキ臭い修行も、彼女を守り続けた事も無駄ではなかった。……口づけはOKのサインでね。彼女が私と一緒にあの世に行ってくれる事の」



    20: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:25:42.80 ID:m2PSncDw0.net

    男性は謝礼にと、かなりの金額を渡そうとしましたが、さすがに受け取れませんでした。

    帰り道。
    いつか私にも、あの男性みたいに想ってくれる人が現れないかな、と思いました。


    おしまい



    24: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:27:08.01 ID:sQtV6rJRK.net

    ええ林やな


    25: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:27:14.47 ID:SPN9u6NB0.net

    なんで女やねん
    男でええやろ



    27: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:27:51.32 ID:m2PSncDw0.net

    >>25
    男に置き換えても美しい話に変わりは無いのがすごいな



    30: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:28:39.84 ID:7W0vULz90.net

    俺が小学生の時の作文や


    33: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:29:54.65 ID:SmWcK/UGK.net

    美しい話w
    糞つまんねーだろこれ



    43: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:33:31.76 ID:gp8lxzORd.net

    二人は幸せなキスをして終了


    28: 以下、名無しにかわりましてネギ速がお送りします 2014/11/16(日) 19:28:30.09 ID:BYZ/euFj0.net

    気のせいだった
    って落ちだろ




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引用元:http://orpheus.2ch.sc/test/read.cgi/livejupiter/1416133236/



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